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株式会社竹組

〒8610136 熊本県熊本市北区植木町岩野48-1
業時間:10:00~17:00(土日祝定休)

木六竹八

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ホーム / COLUMN / 照明計画と木目|光の当て方で杢は立つ

照明計画と木目|光の当て方で杢は立つ

2026.10.30

照明計画と木目|光の当て方で杢は立つ

同じ一枚板が、照明によってまったく別の材に見える。

これは誇張ではありません。木材店の倉庫で見た印象と、完成した店で見た印象が違う。この落差は、多くの場合照明計画から生まれます。

この記事では、熊本で九州各地の銘木を扱う木六竹八が、木と光の関係を整理します。

細やかな縮み杢|木六竹八

杢は「光の反射」でできている

まず原理から。

杢(もく)とは、木の繊維がねじれたりうねったりして育ったときに現れる、装飾的な模様です。

なぜ模様として見えるのか。それは、繊維の向きが場所によって違うため、光の反射の仕方が変わるからです。

つまり、

  • 杢は色の違いではなく、反射の違い
  • したがって、光の当たり方が変われば、見え方も変わる
  • 真上から均一に照らすと、杢は消える

ここが決定的です。杢のある材を選んだのに、照明計画で殺してしまうということが、実際に起こります。

杢を立てる|斜めから当てる

杢を最大限に見せたいなら、光を斜めから入れてください。

  • 天板に対して、浅い角度で光が当たる位置に器具を置く
  • 真上からの直射は、杢を平板に見せる
  • 一方向から当てるほど、陰影が強く出る

カウンターであれば、客席側から、あるいは壁側から斜めに落とす配置が効きます。

見学時に確認する

杢は写真では伝わりません。そして、明るい倉庫で見た印象も当てになりません。

弊社での見学時に、照度を落とした状態や、一方向からスポットを当てた状態でご覧いただくことができます。

設置予定場所の照明条件(器具の位置、色温度)をお知らせいただければ、それに近い条件で確認できます。

波打つように見える縮み杢|木六竹八

色温度が木の色を決める

照明の色温度(ケルビン)によって、木の見え方は大きく変わります。

色温度の目安呼び方木への影響
2700K前後電球色赤み・黄みが強く出る。飴色が深く見える
3000〜3500K温白色自然な暖かみ。汎用的
4000K前後白色木の色が落ち着いて見える
5000K以上昼白色木が白っぽく、冷たく見える

業態別の傾向

  • バー、料亭、高級店:2700K前後。木の赤みを引き出し、落ち着きをつくる
  • 日本料理、寿司:3000〜3500K。料理の色を正確に見せつつ、木の温かみも残す
  • カフェ、明るい店:3000〜4000K
  • 昼白色(5000K以上)は、木の魅力を最も殺します。和の空間ではまず選びません

材を選ぶときは、使う色温度を決めてから見てください。順序が逆だと、想定と違う色になります。

演色性(Ra)も確認する

色温度と並んで重要なのが演色性です。

演色性とは、その光の下で、物の色がどれだけ自然に見えるかを示す指標です。Ra100が基準(自然光相当)で、数値が低いほど色が不自然になります。

  • Ra80台:一般的な照明
  • Ra90以上:色を正確に見せたい場所に推奨

飲食店では、料理の色にも直結します。演色性の低い照明の下では、マグロが茶色く見え、野菜がくすんで見えます。

木の色も同様です。せっかくの飴色が、安っぽく見えてしまう。

店舗、とくに料理を出す場では、Ra90以上を推奨します。

渦を巻く杢の表情|木六竹八

小口を光らせる

一枚板ならではの見せ方です。

小口(こぐち)とは、天板を横から見たときの断面。厚みと年輪が見える面です。

  • カウンターの下部に間接照明を仕込み、小口を照らす
  • 厚みが際立ち、板としての存在感が出る
  • 耳のうねりに沿って光が走る

厚みのある一枚板を使うなら、この手法は検討に値します。上からの光だけでは、小口は影になって見えません。

反射とグレアに注意

光沢のある仕上げでは、照明が天板に映り込みます。

  • 客の目線に光源が映ると、まぶしい
  • 料理を上から撮ったときに、テカリが写る
  • 木目が反射で見えなくなる

対策

  • ツヤ消し(マット)仕上げを選ぶ
  • 光源の位置を、客の視線に映り込まない位置にする
  • 拡散型の器具を使う

バーのように、あえて艶を出して光を反射させる設計もあります。これは意匠としての判断です。ただし、料理を主役にする店では、ツヤ消しが無難です。

時間帯で変わる店

昼と夜で営業形態が変わる店では、両方の条件で確認してください。

  • 昼:自然光が入る。窓の位置と方角
  • 夜:人工照明のみ

自然光は色温度が高く(5000K以上)、木が白っぽく見えます。夜の電球色では赤く見える。同じ材が、時間帯で別物になります。

調光・調色機能のある器具を使い、時間帯で切り替えるという選択もあります。

経年変化と照明

長期的な視点も付け加えます。

木は紫外線で色が変わります。照明が強く当たる部分だけ、色の変化が早く進むことがあります。

  • 一部にだけスポットを強く当て続けると、その部分だけ色が変わる
  • 窓からの直射日光も同様

均一に光が回る設計にしておくと、色の変化も均一に進みます。ここは、意匠と長期の見え方のトレードオフです。

設計時に決めること

  1. 色温度(2700K/3000K/3500K など)
  2. 演色性(Ra90以上を推奨)
  3. 器具の位置と配光角(斜光で杢を立てるか)
  4. 小口を照らすか
  5. 仕上げの艶(映り込みとの関係)
  6. 時間帯による調光・調色の要否

これらを決めてから材を見る。逆の順序だと、選んだ材が活きません。

まとめ

  • 杢は色ではなく反射。真上からの均一な光では消える
  • 斜めから当てると杢が立つ
  • 色温度で木の色は激変する。2700Kは赤く、5000Kは白く見せる
  • 演色性Ra90以上を推奨。料理の色にも効く
  • 小口を間接照明で照らすと厚みが際立つ
  • 映り込み対策にはツヤ消し。バーでは艶ありも選択肢
  • 昼夜で条件が変わる店は両方で確認する
  • 照明計画を決めてから材を見る

照明条件をお知らせいただければ、それに合う材をご提案します。見学時に照度を落として確認していただくこともできます。

▶ 一枚板・天板の商品一覧を見る

▶ 設計者の方のご相談はこちら

あわせて読みたい:「杢(もく)」とは|玉杢・縮み杢・如鱗杢の見分け方

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