開業スケジュールと材の手配|3か月前からの逆算
2026.11.06
店舗の開業準備で、内装材の手配は後回しにされがちです。
物件、資金、メニュー、採用。決めることが山ほどある中で、「カウンターの材は、内装業者に任せておけばいい」となる。
一枚板については、これが失敗します。一点ものだからです。
この記事では、熊本で九州各地の銘木を扱う木六竹八が、逆算のスケジュールを整理します。

逆算表
オープン日を起点に、逆算します。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 3か月前 | 材の選定・相談を開始。候補材を押さえる |
| 2.5か月前 | 材の実寸をもとに図面を確定 |
| 2か月前 | 加工内容を確定し、発注 |
| 1.5〜1か月前 | 加工期間 |
| 3〜4週間前 | 納品・搬入・据付 |
| 2週間前 | 他工種の仕上げ、養生 |
| 1週間前 | 引き渡し、清掃、点検 |
| オープン |
「3か月前」が起点です。これより遅いと、選択肢が減ります。
なぜ3か月前なのか
加工に最短2週間〜2か月かかる
加工を伴う場合、最短2週間から2か月程度のお時間をいただくことがあります。
カット、面取り、開口、塗装。これらは工場での作業で、乾燥時間も含まれます。急げば済む話ではありません。
材を探す時間が要る
一枚板は、寸法を指定して作れるものではありません。すでに存在する材の中から、条件に合うものを選びます。
条件が厳しければ、該当する材が見つかるまでに時間がかかります。
図面を材に合わせる必要がある
一枚板では、材の実寸をもとに図面を描くのが現実的です。
- 候補材を見る
- 実寸を確認する
- その寸法で図面を描く
- 支持位置、継ぎ目位置を設計に落とす
この往復に時間がかかります。

工程ごとの所要期間
| 工程 | 所要期間の目安 |
|---|---|
| 材の選定・見学 | 1〜3週間(遠方なら往復の調整が必要) |
| 見積もり・社内決裁 | 1〜2週間 |
| 図面の確定 | 1〜2週間 |
| 加工 | 最短2週間〜2か月 |
| 配送手配 | 大型は受け取り希望日の確認が必要 |
| 搬入・据付 | 1日〜(経路による) |
加工が最も長く、最も動かせません。
遅れが出やすい3つの箇所
1. 材が見つからない
条件が厳しいほど、候補は急速に減ります。
- 長尺(4m超)
- 幅が広い(800mm以上)
- 節が少ない
- 特定の樹種
これらが重なると、そもそも提案できる材がないことがあります。
対処:早く相談する。条件に幅を持たせる(寸法±100mm、樹種を広げる、継ぎを許容する)。
2. 設計変更
図面が固まった後の変更は、致命的です。
加工をご依頼いただいた商品は、返品をお受けできません。加工後に寸法が変われば、材を失います。
対処:加工発注前に、社内決裁と関係者の合意を完了させる。機器の実物寸法で確認する。
3. 搬入できない
最も痛い失敗です。
搬入経路を実測せずに発注し、当日に入らない。加工済みの材は返品できません。
対処:図面段階で搬入経路を実測する。入らないなら、継ぎを設計に織り込む。

内装工事との関係
一枚板の手配は、内装工事と密接に絡みます。
壁下地の確定
壁付けブラケットや、壁への固定を計画する場合、天板の寸法と支持位置が決まらないと、壁下地が組めません。
つまり、材の選定は内装工事の着工前に済ませる必要があります。
搬入のタイミング
- 原則は仕上げ工事の後(傷のリスクを減らす)
- ただし、三方を壁に囲まれる納まりでは、壁ができる前に入れる必要がある
どちらにするかを、施工計画に明記してください。
他工種との調整
一枚板より後に来ると危険な工事があります。
- 塗装(飛散)
- 左官(アルカリでタンニンを含む樹種が黒ずむことがあります)
- 溶接(火花)
- 清掃(薬剤)
工程表を作る段階で、この順序を確認してください。
並行して進めること
材の手配と同時に、次を進めておくとスムーズです。
- 搬入経路の実測(入口・通路・曲がり角・階段・エレベーター)
- 建築基準法の内装制限の判定(設計者へ)
- 所轄消防署への事前相談
- 保健所への事前相談
- 機器の型番と実物寸法の確定
- 脚・支持構造の仕様決定
3〜4は、時間がかかることがあります。早めに動いてください。
弊社の対応
- 最長4m程度までの大型商品をお取り扱いしています
- 加工は最短2週間〜2か月程度
- 小型商品は3〜4営業日以内の発送
- 大型商品はお受け取り希望日を確認したうえで手配
- 熊本県および九州圏内であれば、加工した商品を店舗へ納品できる場合があります
- お問い合わせには3営業日以内を目安にご返答しています
遅れてしまった場合
オープンまで2か月を切っている。それでも諦める必要はありません。
- 加工なしで納品し、現場で調整する(施工者の体制が必要)
- 在庫から、加工が最小限で済む材を選ぶ
- 寸法に幅を持たせる
- 一部を別材にする
率直にご相談ください。間に合うかどうかを、正直にお答えします。
まとめ
- 起点はオープンの3か月前
- 加工に最短2週間〜2か月。ここは動かせない
- 材の実寸に図面を合わせるため、往復の時間が要る
- 遅れが出やすいのは材が見つからない/設計変更/搬入できない
- 材の選定は内装工事の着工前に済ませる
- 法規の事前相談は時間がかかる。並行して進める
- 遅れた場合も、条件を緩めれば選択肢がある
開業案件のご相談を承っています。オープン予定日と現在の進捗をお知らせください。
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