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株式会社竹組

〒8610136 熊本県熊本市北区植木町岩野48-1
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木六竹八

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ホーム / COLUMN / 電源・配線の処理|カウンター内に機器を仕込む

電源・配線の処理|カウンター内に機器を仕込む

2026.10.29

電源・配線の処理|カウンター内に機器を仕込む

店舗のカウンターには、必ず機器が集まります。

レジ、決済端末、PC、照明、冷蔵ショーケース、コーヒーマシン。電源と配線をどう処理するかは、設計段階で決めておかなければならない事項です。

この記事では、熊本で九州各地の銘木を扱う木六竹八が、木の天板に配線を通すときの考え方を整理します。

架台に載せた一枚板の天板|木六竹八

大原則|一度開けた孔は塞げない

最初に、最も重要なことをお伝えします。

加工をご依頼いただいた商品は、返品をお受けできません。そして、一度開けた配線孔は塞げません。

木の埋め木で塞ぐことは技術的には可能ですが、跡は残ります。一枚板の面に残る痕跡は、目立ちます。

したがって、

  • 機器の配置を確定してから、孔の位置を決める
  • カタログ寸法ではなく、実物の寸法で確認する
  • 「将来使うかもしれない」で予備の孔を開けない

迷ったら、開けない。後から開けることはできますが、塞ぐことはできません。

配線の通し方|3つの方式

1. 配線孔(グロメット)を開ける

天板に丸孔を開け、樹脂や金属のグロメット(リング)を入れる方法です。

  • 長所:確実。ケーブルの出し入れが容易
  • 短所:天板の面に孔が見える
  • 径:50〜80mm程度が一般的。通すケーブルの本数と太さから決める

2. 天板の背面に切り欠きを設ける

天板の壁側の端に、半円状または矩形の欠き込みを入れる方法。

  • 長所:正面から見えにくい
  • 短所:壁との隙間が必要。奥行が減る

3. 天板下から回す

天板には手を加えず、天板の下でケーブルを処理する方法。

  • 長所:天板に傷をつけない。一枚板の面を守れる
  • 短所:機器の配置が制約される。ケーブルトレーが必要
  • 一枚板では、この方式を第一に検討することをおすすめします
一枚板の小口。厚みと年輪が見える|木六竹八

一枚板では「開けない設計」を優先する

一枚板は、面の連続性そのものが価値です。木目が端から端まで通っていることが、突板や集成材との違いです。

そこに孔を開けるのは、その価値を削ることでもあります。

開けずに済ませる方法

  • 機器を天板の端に寄せ、背面から配線する
  • 天板下にケーブルトレーを設け、そこに集約する
  • 電源を天板ではなく、下部の幕板や側面に設ける
  • コードレス機器を選定する

「本当に天板に孔が必要か」を一度問い直してください。下から回せるなら、そのほうが良い。

それでも開ける場合の設計

位置

  • 機器の実物寸法と設置位置から決める
  • 節や割れの位置を避ける(強度が落ちます)
  • 支持位置との関係を確認する(支持の真上は避けたい)
  • 客の視線から見えにくい位置を選ぶ

径と形状

  • 通すケーブルのコネクタが通る径を確保する(ケーブル自体は細くても、プラグは太い)
  • 矩形の開口は、四隅にRを取る。角からの割れを防ぎます

強度への影響

孔を開ければ、その断面は減ります。

  • 幅方向の中央に大きな孔を開けると、その位置での曲げ強度が落ちます
  • 複数の孔を近接させない
  • 孔の周囲に十分な残り幅を確保する

長尺・薄物の天板で大きな開口を計画する場合は、設計者に構造的な確認を依頼してください。

一枚板に残る節穴|木六竹八

コンセントを天板に埋め込む場合

近年、卓上コンセントや埋込型の電源ユニットを天板に組み込むケースが増えています。

木の伸縮という問題

ここで、一枚板特有の注意点があります。

剛性の高い金属の枠を天板にはめ込むと、木が動こうとしても枠が動きません。その力の逃げ場がなくなり、割れます。

対策は、

  • 枠と木のあいだにクリアランス(隙間)を確保する
  • 隙間は弾性シーリングで処理する
  • 枠を固定する場合は長穴を使い、動きを許す
  • 開口の四隅にRを取る

「きっちり納める」のが正しくない場面です。わざと遊びを残してください。

水まわりとの関係

飲食店では、水がこぼれます。天板の電源ユニットは、防滴性能のあるものを選定してください。電気設備の仕様は、電気工事業者・設計者にご確認ください。

天板下の処理

見た目に出ないところですが、重要です。

  • ケーブルトレーを天板裏に設け、配線を整理する
  • 天板に直接ステープルやビスでケーブルを留めない(天板を傷めます)
  • トレーの固定も、天板の伸縮を拘束しない方法で

通気を塞がない

配線ボックスやトレーで天板下を密閉すると、上下で乾き方が変わり反りが出ます。

天板下の通気経路を確保してください。これは木材を扱ううえでの原則です。

施工順序

配線の処理は、施工順序に影響します。

  1. 機器の配置と型番を確定する
  2. 電気設備の位置を確定する(コンセント、LAN、給排水)
  3. 天板の加工内容を確定する
  4. 下地・支持構造を施工する
  5. 配線を先行して通す
  6. 天板を据え付ける
  7. 機器を設置する

5番と6番の順序に注意してください。天板を先に固定すると、ケーブルが通せなくなることがあります。

図面に書くこと

  1. 配線孔の位置(基準からの寸法)と径
  2. グロメットの仕様
  3. 埋込機器の型番と開口寸法
  4. 開口部のクリアランスとシーリング指示
  5. 四隅のR指定
  6. ケーブルトレーの位置
  7. 天板下の通気確保

加工は元に戻せません。図面で確定させてください。

まとめ

  • 一度開けた孔は塞げない。迷ったら開けない
  • 一枚板では天板下から回す設計を第一に検討する
  • 開ける場合は、機器の実物寸法で位置を確定する
  • 開口の四隅にはRを取る。強度と割れの対策
  • 埋込機器はクリアランス+弾性シーリング+長穴で伸縮を逃がす
  • 天板に直接ケーブルを留めない。トレーを使う
  • 天板下の通気を塞がない
  • 配線は天板据付の前に通す

配線を含む加工のご相談を承っています。機器の型番と図面をお知らせいただければ、加工の可否を含めてご相談に応じます。

▶ 一枚板・天板の商品一覧を見る

▶ 加工のご相談はこちら

あわせて読みたい:一枚板の加工オーダー|カット・面取り・仕上げでできること

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