天板のエッジ加工|糸面・角面・丸面の違い
2026.10.16
天板の縁をどう処理するか。これを面取り(めんとり)といいます。
数ミリの違いですが、手触りと印象は大きく変わります。そして、安全と耐久性にも関わります。この記事では、熊本で九州各地の銘木を扱う木六竹八が、面取りの種類を整理します。

なぜ面を取るのか
1. 手や腕が当たる
天板の縁は、日常的に手首や前腕が触れる場所です。角が立っていると、当たりが痛い。長時間の食事や作業では、これが疲れにつながります。
2. 角は欠けやすい
木の角は、ぶつければ欠けます。わずかでも面を取っておくと、欠けにくくなります。
3. 塗装がのりやすい
鋭い角には、塗料が薄くしかのりません。面を取ることで塗膜が安定します。
4. 安全
小さなお子さんがいるご家庭では、これが最優先になります。
面取りの種類
糸面(いとめん)
0.5〜1mm程度の、ごくわずかな面取りです。
- ほとんど直角に見える
- シャープで端正な印象
- モダンなインテリア、格式ある和室に合う
- 手触りは硬め
角面(かくめん/C面)
45度に落とす面取りです。落とす幅は数ミリから1cm程度まで。
- すっきりした納まり
- 面の分だけ、天板が薄く見える効果がある
- 標準的で、どんな空間にも合わせやすい
丸面(まるめん/R面)
角を丸く落とす面取りです。半径数ミリから。
- 当たりがやわらかい
- やさしく、親しみやすい印象
- 実用性が高い
ボーズ面
半円状に大きく丸める面取りです。
- もっとも当たりがやわらかい
- 厚みのある天板で、重さを和らげて見せる効果もある
- お子さんがいるご家庭に最適
船底面・だるま面
裏側を斜めに削ぎ落とし、天板を薄く見せる技法です。
- 厚い天板でも、軽やかに見える
- 上から見たときの印象が変わる
- 座ったときに膝が入りやすくなる効果も

比較表
| 面の種類 | 手触り | 印象 | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| 糸面 | 硬め | シャープ・端正 | モダン、格式ある和室 |
| 角面 | やや硬め | すっきり | 汎用。標準的 |
| 丸面 | やわらかい | 親しみやすい | ダイニング、デスク |
| ボーズ面 | もっともやわらかい | やさしい | 子どものいる家庭、座卓 |
| 船底面 | ― | 軽やか | 厚い天板を薄く見せたいとき |
場所ごとに変えるという発想
意外と知られていませんが、面取りは場所ごとに変えられます。
- 手前側(腕が当たる):丸面やボーズ面で、当たりをやわらかく
- 奥側:糸面でシャープに
- 耳の部分:自然な形を残しつつ、危険な出っ張りだけを滑らかに
デスクでは、この使い分けが実用的です。手前だけ大きく丸めると、長時間のキーボード作業が格段に楽になります。
耳付き天板の場合
耳付きの一枚板では、耳の部分をどう処理するかも面取りの一部です。
- 樹皮を落として、木肌を整える(一般的)
- うねりを活かしながら、鋭い部分だけ滑らかにする
- 樹皮を残す(乾燥や衝撃で剥がれることがあります)
天板として長く使うことを考えると、樹皮は落として整えるのが一般的です。

安全のための面取り
お子さんがいるご家庭では、面取りは安全の問題です。
小さなお子さんは、テーブルの角に頭をぶつけます。天板の高さが、ちょうど頭の位置に来る時期があります。
迷わずボーズ面か、大きめの丸面を選んでください。見た目の好みより、優先すべきことです。
弊社では面取りの加工を承っています。ご購入時に、お子さんがいることをお伝えいただければ、適した処理をご提案します。
加工を依頼するときの注意
- 木材の種類・形状・厚みによって、できる加工が変わります
- 加工をご依頼いただいた商品は、返品をお受けできません
- 加工には最短2週間〜2か月程度のお時間をいただくことがあります
面取りは、あとから追加することもできます。迷ったら、まず控えめに取っておくという選択もあります。糸面から丸面へは変えられますが、逆はできません。
まとめ
- 面取りは手触り・印象・耐久性・安全に関わる
- 糸面はシャープ、角面は標準的、丸面はやわらかい
- ボーズ面はもっとも安全。お子さんがいる家庭に
- 船底面は厚い天板を軽やかに見せる
- 場所ごとに変えるという選択肢がある
- 迷ったら控えめに取っておく(後から大きくできる)
面取りのご相談を承っています。用途とご家族の構成をお知らせいただければ、適した処理をご提案します。
あわせて読みたい:一枚板の加工オーダー|カット・面取り・仕上げでできること