一枚板の色はどう変わる?|樹種別の経年変化
2026.10.12
一枚板を選ぶとき、いまの色で選ばないでください。
これは、私たちがお客様にいちばん強くお伝えしていることかもしれません。木の色は、年月とともに確実に変わります。向かう先の色で選ぶというのが、一枚板との正しい付き合い方です。
この記事では、熊本で九州各地の銘木を扱う木六竹八が、色の変化を樹種別に整理します。

なぜ色が変わるのか
木の色が変わる原因は、いくつか重なっています。
1. 紫外線による変化
光が当たると、木材に含まれる成分が化学変化を起こします。これがもっとも大きな要因です。
2. 酸化
空気に触れることで、成分が徐々に酸化します。
3. 樹脂やタンニンの変化
心材に含まれる成分が時間とともに変化し、色を深めます。
4. 塗装の変化
オイルは時間とともに酸化し、色が深まります。ウレタン塗膜も、わずかに黄変することがあります。
樹種別|どの方向へ変わるか
| 樹種 | 当初の色 | 向かう先 |
|---|---|---|
| ケヤキ | 黄みがかった明るい褐色 | 赤みと深みのある飴色 |
| クリ(栗) | 黄白色〜淡褐色 | 渋みのある茶褐色 |
| クワ(桑) | 明るい黄褐色 | 飴色から濃い褐色へ。変化が大きい |
| サクラ | 淡い紅褐色 | 落ち着いた赤褐色 |
| スギ | 赤身は赤褐色、白太は白 | 全体に濃く、赤身はさらに深く |
| ヒノキ | 淡い黄白色〜淡紅色 | 淡い飴色へ |
| クスノキ | 淡褐色〜黄褐色 | 落ち着いた褐色 |
| キリ(桐) | 灰白色 | 灰褐色へ |
| カツラ | 淡黄褐色〜赤褐色 | 濃く落ち着く |
国産材の多くは、濃く・深くなる方向に変化します。
例外|ウォールナットは明るくなる
輸入材の話ですが、知っておく価値があります。
ブラックウォールナットは、逆方向に変化します。濃い紫褐色が、紫外線の影響で徐々に退色し、明るい茶褐色へ向かいます。
- 国産材:買った日がいちばん明るく、年月とともに深まる
- ウォールナット:買った日がいちばん濃く、年月とともに明るくなる
どちらの方向へ変わってほしいか。これは樹種選びの本質的な判断軸です。

変化が大きい樹種、小さい樹種
変化が大きい
桑は、その筆頭です。明るい黄金色から、濃い飴色へ。五年、十年で別物のように見えます。
ケヤキも変化がはっきり出ます。
変化が穏やか
ヒノキ、桂、朴などは、比較的穏やかに変化します。淡い色を保ちたい方には向きます。
白太と赤身の関係
一枚板には、白太(辺材)と赤身(心材)があります。
面白いのは、白太のほうが変化の幅が大きいことです。そのため、購入時にはっきり分かれて見えた色の差が、年月とともに少しずつ馴染んでいきます。
「白太の白さが気になる」という方には、数年待つと馴染みますとお伝えしています。
色ムラを防ぐ置き方
ここが実践的なポイントです。
直射日光を一部だけに当てない
日が当たる部分だけが早く変化します。窓際に置く場合は、カーテンやブラインドで調整してください。
一年で驚くほど差が出ることがあります。
テーブルクロスやランチョンマットを敷きっぱなしにしない
覆われた部分だけ、色の変化が遅れます。数年後に外したとき、そこだけ色が違うということが起こります。
ときどき外して、全体に光を当ててください。
物を置きっぱなしにしない
花瓶、置物、ランチョンマット。同じ場所に長く置くと、その形に跡が残ります。
ときどき配置を変える。これだけで、均一に変化していきます。

変化を楽しむという発想
多くの家具は、買った日がいちばん美しく、そこから劣化していきます。
一枚板は逆です。年月とともに良くなっていく。
これは、所有する感覚を変えます。「きれいなうちに使わないともったいない」ではなく、「これからもっと良くなる」。時間が味方になるという感覚です。
十年後の色を想像しながら選ぶ。それが一枚板の選び方です。
まとめ
- 色の変化は紫外線・酸化・成分変化による
- 国産材の多くは濃く深くなる方向
- ウォールナットは逆に明るくなる
- 変化が大きいのは桑・ケヤキ、穏やかなのはヒノキ・桂・朴
- 白太のほうが変化が大きく、色差は馴染んでいく
- 色ムラを防ぐには、直射日光・敷物・置きっぱなしを避ける
樹種ごとの色の変化について、ご質問にお答えします。お気軽にお問い合わせください。お問い合わせには3営業日以内を目安にご返答しています。
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