一枚板のクリーニング|汚れ・油じみへの対処法
2026.10.14
食卓として使っていれば、汚れは必ずつきます。醤油、油、コーヒー、ソース。
問題は、間違った方法で落とそうとして、かえって傷めてしまうことです。この記事では、熊本で九州各地の銘木を扱う木六竹八が、汚れの種類別に対処法を整理します。

大原則|すぐ拭く
すべての汚れに共通する最善策は、これです。
ついた時点で拭き取れば、ほとんどの汚れは残りません。時間が経つほど、木の内部に染み込み、落としにくくなります。
とくにオイル仕上げや無塗装の天板では、この差が決定的です。
絶対に使ってはいけないもの
先に、やってはいけないことをお伝えします。
1. 重曹・セスキ炭酸ソーダ
キッチンの掃除では便利ですが、木には使わないでください。
重曹はアルカリ性です。木材、とくにケヤキや栗のようにタンニンを多く含む樹種では、アルカリと反応して黒く変色することがあります。
一度黒ずむと、削り直すしかありません。
2. 漂白剤(塩素系・酸素系)
木の色素を抜いてしまいます。その部分だけ白く抜け、周囲との差が目立ちます。
3. メラミンスポンジ
「水だけで落ちる」と言われますが、原理は研磨です。塗膜を削り、木の表面を荒らします。
4. 研磨剤入りクリーナー
同じ理由で使わないでください。
5. アルコール・除菌スプレーの直接噴霧
塗膜を傷めることがあります。使う場合は、必ず布に取ってから拭いてください。
6. 熱湯
木を傷め、塗膜を白濁させることがあります。

汚れの種類別|対処法
水性の汚れ(お茶、ジュース、醤油など)
- 乾いた布で、こすらずに押さえるように吸い取る
- 固く絞った布で拭く
- 乾いた布で水気を取る
こすると広がります。まず吸い取ることが先です。
油性の汚れ(油、ドレッシング、口紅など)
- 乾いた布で、余分な油を吸い取る
- 中性洗剤を水で薄め、布に含ませて固く絞る
- 汚れの部分を拭く
- 水拭き(固く絞る)
- 乾拭きで仕上げる
中性洗剤は、食器用のもので構いません。濃度は薄めに。
色素の強い汚れ(カレー、ワイン、コーヒーなど)
早ければ、上記の方法で落ちます。
時間が経って染み込んでいる場合は、無理に落とそうとしないでください。中性洗剤で落ちない汚れを、強い薬剤で落とそうとすると、その部分だけ色が抜けます。
部分的にサンドペーパーをかけて、再度オイルを入れるというのが、オイル仕上げの場合の正攻法です。自信がなければご相談ください。
カビ
湿気の多い環境で、まれに発生します。
- 乾いた布で、胞子を飛ばさないようそっと拭き取る
- 固く絞った布で拭く
- 完全に乾かす
- 発生原因(湿気)を取り除く
カビは、環境を改善しなければ再発します。風通しを確保し、湿度を60%以下に保ってください。
漂白剤は使わないでください。木の色が抜けます。

仕上げ別の注意
オイル仕上げ
- 汚れが染み込みやすい。すぐ拭くことが何より重要
- 部分的な補修ができる(サンディング+オイル再塗布)
- 汚れが落ちにくくなってきたら、オイルが抜けているサイン。塗り直しを
ウレタン仕上げ
- 塗膜があるため、汚れに強い
- 中性洗剤での拭き取りに耐える
- ただし、塗膜を傷める薬剤は使わない
頑固な汚れが落ちないとき
一枚板の大きな利点は、最終的には削り直して仕上げ直せることです。
表層0.2〜0.6mmの突板ではこれができません。一枚板なら、厚みが許すかぎり何度でも削り直せます。
どうしても落ちない汚れは、削り直しという手が残っています。焦って強い薬剤を試すより、そのほうが確実です。
日常の予防策
- コースターを使う(水滴の輪染み防止)
- 鍋敷きを使う(熱による変色防止)
- ランチョンマットを使う(ただし敷きっぱなしにしない)
- こぼしたらすぐ拭く
このうち、最後の一つがいちばん効きます。
まとめ
- 大原則はすぐ拭く
- 重曹・漂白剤・メラミンスポンジ・研磨剤・アルコール直接噴霧は使わない
- 水性汚れは押さえて吸い取る(こすらない)
- 油性汚れは薄めた中性洗剤
- カビは原因(湿気)を取り除く
- 落ちない汚れは削り直しという手がある
お手入れについてのご相談は、ご購入後も承っています。仕上げの種類をお伝えいただければ、適した方法をご案内します。
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