国産材と輸入材の違い|ウォールナットとケヤキで考える
2026.10.10
一枚板を探していると、ウォールナット、チーク、オークといった輸入材の名前をよく目にします。一方で、ケヤキ、クスノキ、杉といった国産材もある。
どちらを選ぶべきか。この記事では、熊本で九州各地の銘木を扱う木六竹八が、国産材と輸入材の違いを整理します。

代表的な輸入材
ブラックウォールナット(北米)
濃い紫褐色の材で、現代的な家具の定番です。世界三大銘木のひとつに数えられます。
チーク(東南アジア)
油分を多く含み、水に強い。船の甲板に使われてきた実績があります。こちらも世界三大銘木のひとつ。
マホガニー(中南米)
赤みのある美しい材。三大銘木の残りのひとつですが、ワシントン条約の対象となっており、取引が規制されています。
オーク(ナラ)
北米・欧州産が多く流通します。虎斑(とらふ)と呼ばれる斑紋が特徴です。
決定的な違い|経年変化の方向が逆
ここは、あまり語られないけれど重要な点です。
国産材の多くは「濃くなる」
ケヤキ、栗、桑、桜。これらは使い込むうちに赤みと深みを増し、飴色や濃い褐色へ向かいます。
ウォールナットは「明るくなる」
ブラックウォールナットは逆です。濃い紫褐色が、紫外線の影響で徐々に退色し、明るい茶褐色へ向かいます。
つまり、
- 国産材:買った日がいちばん明るく、年月とともに深まる
- ウォールナット:買った日がいちばん濃く、年月とともに明るくなる
どちらの方向へ変わってほしいか。これは樹種選びの本質的な判断軸です。

供給と価格の事情
輸入材
大規模な林業が確立している地域から、計画的に供給されます。
- 規格が揃いやすい
- 安定して手に入る
- 為替と輸送コストの影響を受ける
- 環境規制の影響を受けることがある
国産材
とくに国産広葉樹の大径木は、供給が細り続けています。
現代の林業では、多くの木が数十年で伐採されます。樹齢数百年の木が市場に出ることは、年々少なくなっています。
これは、国産の一枚板が「今ある分で終わり」という性格を持つことを意味します。再生産ができないわけではありませんが、次の樹齢200年の木が育つには200年かかります。
文化的な背景の違い
国産材には、日本の暮らしのなかで使われてきた蓄積があります。
- ヒノキ:法隆寺。千年を超える保存性
- ケヤキ:社寺建築、和太鼓の胴、臼
- クワ:茶道具、指物
- ホオ:まな板、刀の鞘、浮世絵の版木
- キリ:箪笥、琴
どう使えばよいかが、すでに分かっている。これは輸入材にはない価値です。和の空間に合わせるなら、なおさらです。
環境と輸送の視点
木材の輸入には、輸送に伴うエネルギーがかかります。
一方で国産材を使うことは、日本の山に手が入ることにつながります。手入れされない人工林の問題は、各地で指摘されているとおりです。
弊社は自然との共生を大切にし、持続可能な未来を築くことを理念に掲げています。山奥で自然に育った木も、人の手で育てられた木も、どちらも扱う。これは、山と長く付き合っていくための姿勢です。

どう選ぶか
輸入材が向く場合
- 濃い色の家具で空間を締めたい
- 規格の揃った材を複数揃えたい
- 現代的なインテリアでまとめたい
国産材が向く場合
- 年月とともに色が深まっていく変化を楽しみたい
- 和の空間、あるいは和洋折衷の空間に合わせたい
- その木の産地や来歴を語れることに価値を感じる
- 二度と同じものが出ない希少な材を求めている
木六竹八が国産材を扱う理由
私たちは、7代にわたり木こりを生業としてきた家系です。
九州各地、とりわけ熊本を中心に集めた銘木を扱っています。樹齢1400年の杉、樹齢500年のシマ楠、樹齢200年の菊池水源のケヤキ。どれも、この土地でしか生まれなかった木です。
輸入材が劣るという話ではありません。ただ、受け継いできた名木を次の世代へ渡していくことが、私たちの仕事だと考えています。
まとめ
- 輸入材の代表はウォールナット・チーク・マホガニー・オーク
- 経年変化の方向が逆。国産材は濃くなり、ウォールナットは明るくなる
- 国産広葉樹の大径木は供給が細っている
- 国産材には使い方の蓄積という文化的価値がある
- どちらが優れているかではなく、何を大切にするかで選ぶ
国産の銘木について、産地や来歴を含めてご案内できます。お気軽にお問い合わせください。お問い合わせには3営業日以内を目安にご返答しています。
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