桂(カツラ)の一枚板|やわらかく、しっとりとした質感
2026.09.28
桂(カツラ)は、木を彫る人たちに愛されてきた木です。
硬い木は迫力が出ますが、刃を入れるには力がいります。軟らかすぎる木は、細かい表現に耐えません。桂はその中間にあって、しかも組織が均質。だから彫刻材として選ばれ続けてきました。
この記事では、熊本で九州各地の銘木を扱う木六竹八が、桂という木について解説します。

桂とはどんな木か
桂はカツラ科の落葉高木です。日本の山地、とくに沢沿いに自生し、大きなものは幹の直径が2mを超えることもあります。
ハート型の丸い葉が特徴で、秋に落ちた葉が甘い香りを放つことでも知られています。綿菓子やカラメルに例えられる香りです。
材は淡い黄褐色から赤褐色。木肌は緻密で、しっとりとした落ち着きがあります。
特徴1|均質で、狂いが少ない
桂の組織は均質です。年輪の境目がはっきり出る環孔材と違い、桂は散孔材で、導管が年輪全体に散らばっています。
そのため木目の主張が穏やかで、方向による性質の差も小さい。乾燥後の狂いが少なく、寸法が安定します。
特徴2|加工性の高さ
刃物がよく通り、細かい細工に耐える。これが桂の最大の長所です。
- 彫刻材:仏像や工芸品の彫刻に
- 鎌倉彫:漆を塗る前の素地として
- 建具・家具:加工のしやすさが活きる
- 版木・木型:精度が求められる用途
手を入れやすいということは、加工の選択肢が広いということでもあります。一枚板として買ったあとに、面取りや形の調整をしたい場合にも向いています。
特徴3|しっとりとした質感
桂の木肌に触れると、ざらつきがなく、しっとりとした感触があります。
ケヤキのような力強さではなく、静かで上品な佇まい。空間を主張しすぎず、しかし確かな存在感がある。和室にも、現代的なインテリアにも馴染みます。

桂を選ぶときの注意点
硬くはない
桂はケヤキや栗のような硬さは持ちません。硬いものを落とせば跡が残ります。
日常的にハードな使い方をする場所より、丁寧に使いたい場所に向く樹種です。気になる場合はウレタン塗装で表面を保護する方法があります。
木目が穏やか
木目の迫力を求める方には物足りなく感じられるかもしれません。素直で静かな表情が好きな方に向きます。
色が変化する
桂は経年で色が濃くなります。淡い色が好きで選んだ場合、年月とともに印象が変わることは知っておいてください。
木六竹八の桂
弊社では、宮崎県綾産の桂を扱っています。
綾町は照葉樹林で知られる土地です。ここで育った桂は、材質の良さで評価されています。さらにこの材は、20年間の乾燥を経ています。
二十年かけて乾かされた桂は、寸法が落ち着き、木肌にも深みが出ています。日本の伝統工芸品や高級茶道具の製作にも適する質です。

桂の一枚板が向く用途
- 座卓・茶室の設え:静かな質感が場に合う
- 書斎のデスク:木目が穏やかで、作業の邪魔をしない
- カウンター:上品にまとめたいとき
- ダイニングテーブル:丁寧に使うご家庭に
まとめ
- 桂は均質で狂いが少なく、加工性に優れた国産材
- 彫刻材や鎌倉彫の素地として選ばれてきた
- しっとりとした質感と穏やかな木目が持ち味
- 硬くはないため、丁寧に使いたい場所に向く
- 弊社では宮崎県綾産・20年乾燥の桂を扱っています
桂の一枚板について、寸法や仕上げのご相談を承っています。お問い合わせには3営業日以内を目安にご返答しています。
あわせて読みたい:銘木とは何か|ふつうの木材と何が違うのか